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こんにちは。天神AN矯正歯科の院長です。
本当に起こること・起こらないことを専門的に解説していきます。
「抜歯すると顔がこけるって聞きました…」
「頬が痩けて老けて見えるって本当ですか？」
結論：正しい診断のもと進める抜歯矯正(歯列矯正)で“頬がこける”
ただし、
一部のケースでは“細く見える”“シャープになる”
1. そもそも「頬がこける」とは？
“頬がこける”とは、主に
-
頬の脂肪（メラーファット）が少なく見える
-
頬が痩せこけたように見える
という状態を指します。
下記図↓のように
頬骨とエラの骨の張り出した部分より頬のほうがボリュームが少ないと｢頬がコケている｣という印象になります。
これは
「骨格・脂肪・筋肉・加齢」の影響がほとんどです。
2. 抜歯矯正で“頬がこけると言われる理由”
① 口元が引っ込んで影が出やすく感じる
前歯が後退すると、
今まで膨らんで見えていた唇・
相対的に“頬の影”が見えやすくなることがあります。
② 治療途中の“噛めない時期”による一時的な体重減少
ワイヤー調整初期は柔らかい物中心になり、
体重が少し落ちる → 頬の脂肪や筋肉が減る → 痩けて見える
という一時的な現象が起こることも。
治療が進んで噛めるようになると元に戻ります。
③ かみ合わせが整うことで過剰な筋肉の発達が縮小するため
特に食いしばりが強かった人や歯のかみ合わせが悪いのを咬む筋肉で補っていた人は過剰に発達した咬筋が縮小し
フェイスラインが細く見える場合があります。これは正常な変化です。
突然ですが
咬筋ボトックスを打つと頬がこけると聞きませんか？
これは頬を支える筋肉の部分が減ったので頬がこけたように見えてしまう状態のことを言います。
矯正治療中や治療後も似たような状況ではあるのですがボトックスほど強制的に筋肉の収縮を止めているわけではないので矯正治療単独で劇的に頬がこけることはないと思ってください。
もちろん咬筋ボトックスも必ず頬がこけるわけではありません。
- 効かせたいところ以外の筋肉にもボトックスが効いてしまった。
- 筋肉に対して薬剤の量が多かった
- 注入した位置が不適切だった
など理由があります。解剖学的な知識があり経験豊富なドクターにしてもらうことをお勧めします。
3.実際に抜歯矯正で“頬がこける”ことはある？
脂肪が減るわけではない
矯正治療単独では、
頬の脂肪が物理的に減ることはありません。
変わるのは、
-
口元の前後位置
-
異常に発達した分の筋肉
骨格バランスが整うことで、むしろ若々しく見えることも
口ゴボが改善し、
- ・上唇が自然に閉じられる
- ・鼻の下〜上唇の距離が整う
- ・フェイスラインがすっきりする
ただ無理な治療計画により口元が下がりすぎてしまって「老人のような顔つきになってしまった」や「人中が延びて老け顔になってしまった」というセカンドオピニオンも多く受けます。
当院では顔面のシュミレーションをセファロ分析(骨格の分析)と重ね合わせて見れるので
前歯を何ミリ下げたらこういう顔の変化が出るいうイメージを参考にできます。(下記参照)
ただ歯を並べるだけではなく総合的に診てくれる矯正医の元で治療を受けるのが安心です。
まとめ
- 矯正治療単独で頬コケはしない
- 一時的に矯正治療中に脂肪量、筋肉量が減ることはある
- 咬筋の異常発達は縮小するのでフェイスラインはシャープになる
- 無理な治療計画は老け顔になる可能性があるのでしっかり診断ができる先生のもとで治療
せっかくお金と時間をかけて思っていた治療結果と違うのは嫌ですよね。
だからこそ患者さんが不安になる気持ちがわかります。
矯正したいけどこういう風になったら嫌だなというポイントなどもカウンセリングでしっかり聞きますので相談してくださいね。
天神AN矯正歯科 院長 広瀬
